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井蛙考-とある社会人の備忘録

うわべに見ゆる以上であれ

メモ 渡辺京二著「無名の人生」(2014)文春新書

 

無名の人生 (文春新書)

無名の人生 (文春新書)

 

 

「文明とは何かといえば、生がむき出しになった寄る辺のない実存を、束の間、なんとか救い出そうとする仕組み、それを文明と呼んでいるのでしょう。だけど、やはり原点には、寂しさを抱えたじぶんがあるということを自覚しておいたほうがいい。」13p

「彼ら江戸期の人間は、あまり自己執着はせず、自分というものを過大評価しなかった。そこが現代人との大きな違いだと思う。」10p

「「小さきもの」は、常にこのような残酷を甘受しなければならない運命にさらされています。かれらにもし救いがあるのなら、それはただ彼ら自身の自覚のうちになければなりません。自分がいかなる理不尽な抹殺の運命に襲われても、それの徹底的な否認によって乗り越えたいものだ。そう思いました。」39p

「自分の一生が自分にとって良いものであったかどうかは、国家や政治や社会情勢とは、究極的には何の関係もありません。どんな状況のなかでも自分が自分の一生の主人となりうる。」40

「自分のあるべき一生をまっとうして生きたのではなく、おそらく志半ばで死んでしまうのだから、無念な思いはきっとあるはずなのに、ただ黙って死んでゆくーこれが、原形としての人間の「生」の在り方だ。」43

「人生の一生には幸福も不幸もあるけれど、その評価は、自分で一生を総括してどう考えるかの問題だということになります。」71

私たちの日々の生を支えているのは、もっとささやかな、生きていることの実質や実感なのかもしれません。」73p

ケアに依存することによって生じる人間の自主性の喪失 79p

人は、集団に対して常に両義的な関係にある 130p

「自分の職業というのは、人間がこの世で生きる上での仮の姿です。」148p

嫌な仕事であってもその中に、何か納得できるもの、誇り得るものを探していく。そういう努力と工夫を続けるうちに、他人の指示に従ってイヤイヤ働くのではなく、自分が自分の仕事の主人となることができる