井蛙考-とある社会人の備忘録

うわべに見ゆる以上であれ

メモ キケロ-著、中務哲郎訳「老年について」(2004)岩波文庫

 

老年について (岩波文庫)

老年について (岩波文庫)

 

 キケロー()

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 5

「自然に逆らうのは、ギガンテスの如く神々を相手に戦うことに他ならないではないか。」14p

24,25

 「サビーニー地方の田夫であるローマ人を挙げることもできる。・・・この人たちは、自分にはまったく関係のないことが分かっていることにせっせと励んでいるのである。

 次の世代に役立つようにと木を植える

と、わが同胞スターティウスが『若い仲間』で述べているように。

 まことに、農夫なら、どれほど老いていようが、誰のために植えるのか、と尋ねられたら、ためらわずこう答えるであろう。

「不死なる神のために。神々は、私がこれを先祖から受け継ぐのみならず、後の世に送り渡すようにとも望まれた。」」29p

69

「わたしには、終わりあるものは永続するものとも思えないのです。何しろ終わりが来れば過ぎたものは流れ去ってしまうのだから。ただ徳と善き行いによって達成したことだけが残る。時間も日も月も年も過ぎて往く。そして往時は還らず。後来は知る由もない。人は皆、生きるべく与えられただけの時に満足しなければならぬ。」65p

76

全ての仕事に満ち足りることが人生に満ち足りることになる。」70p

84

「生を嘆くのはわしの気に染まぬ。また、生きてきたことに不満を覚えるものでもない。無駄に生きてきたと考えずに済むような生き方をしてきたからな。そしてわしは、わが家からではなく旅の宿から立ち去るようにこの世を去る。自然はわれわれに、住みつくためではなく仮の宿りのために旅籠を下さったのだから。」76p

85

「しかし仮りに、われわれは不死なるものになれそうにないとしても、やはり人間はそれぞれにふさわしい時に消え去るのが望ましい。自然はほかのあらゆるものと同様、生きるということについても限度を持っているのだから。」78p