井蛙考-とある社会人の備忘録

うわべに見ゆる以上であれ

メモ 瀬戸利春「検証 西部ニューギニアの攻防」

 

歴史群像 2016年 04 月号 [雑誌]

歴史群像 2016年 04 月号 [雑誌]

 
太平洋戦争におけるニューギニアの戦いを現代軍事概念を用いて各階層で考察したもの

登場した概念:キャンペーン(戦役)、立体戦、狭海パラダイム、機動戦理論、作戦線、間接アプローチ、跳躍台

 

・ 連合軍によるブナ攻略の開始からビアク島、モロタイ島攻略に到るまでフィリピン奪還に向けたキャンペーン(戦役)を記述

※ キャンペーン:複数の作戦を相関連させて一連の軍事行動とする概念

 
・ 必要な島嶼だけを攻略していくスキップ戦略(蛙飛び作戦)の利
⇒ 日本軍の、守りを固めれば迂回されるというジレンマ(逆説的論理)
 
・ ニューギニアは地理的条件により島嶼戦的様相を呈する場所
⇒ ミラン・ヴェゴの「狭海パラダイム」概念における「ポジション(要点)(≒作戦階層において、策源地として作戦立案の基礎となる泊地)」
⇒ 制海制空権あってこそ、要点から要点への海上交通線の利用が可能
⇒ 作戦階層の視点から泊地と航空基地の存在が重要
 

結論 

・ 戦略・作戦階層においては「機動戦」として捉え、それを担保したものとして航空優勢制海権に守られた海上輸送力(と補助的な空輸能力)と考察

・ 戦術階層においては「消耗戦」として捉える一方で、「機動」という戦術的手段の有用性について指摘