井蛙考

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軍事戦略、用兵思想、戦史を考察するブログ

【本のメモ】 キケロ- 「老年について」

 キケロ-著、中務哲郎訳「老年について」に関するメモ

老年について (岩波文庫)

老年について (岩波文庫)

 

マルクス・トゥッリウス・キケロ(紀元前106~紀元前43)

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次の世代に役立つように

 「サビーニー地方の田夫であるローマ人を挙げることもできる。・・・この人たちは、自分にはまったく関係のないことが分かっていることにせっせと励んでいるのである。

 次の世代に役立つようにと木を植える

と、わが同胞スターティウスが『若い仲間』で述べているように。

 まことに、農夫なら、どれほど老いていようが、誰のために植えるのか、と尋ねられたら、ためらわずこう答えるであろう。

「不死なる神のために。神々は、私がこれを先祖から受け継ぐのみならず、後の世に送り渡すようにとも望まれた。」

自然に逆らうのは

「自然に逆らうのは、ギガンテスの如く神々を相手に戦うことに他ならないではないか。」

往時は還らず、後来は知る由もない

「わたしには、終わりあるものは永続するものとも思えないのです。何しろ終わりが来れば過ぎたものは流れ去ってしまうのだから。ただ徳と善き行いによって達成したことだけが残る。時間も日も月も年も過ぎて往く。そして往時は還らず。後来は知る由もない。人は皆、生きるべく与えられただけの時に満足しなければならぬ。

仕事に満ち足りる

全ての仕事に満ち足りることが人生に満ち足りることになる。」

旅の宿としての人生

「生を嘆くのはわしの気に染まぬ。また、生きてきたことに不満を覚えるものでもない。無駄に生きてきたと考えずに済むような生き方をしてきたからな。そしてわしは、わが家からではなく旅の宿から立ち去るようにこの世を去る。自然はわれわれに、住みつくためではなく仮の宿りのために旅籠を下さったのだから。」

ふさわしい時に消え去る

「しかし仮りに、われわれは不死なるものになれそうにないとしても、やはり人間はそれぞれにふさわしい時に消え去るのが望ましい。自然はほかのあらゆるものと同様、生きるということについても限度を持っているのだから。」